火魅子伝 出面炎戦記 プロローグ 「はじまり」 (H:小説 M:オリ・志野 J:シリアス)
日時: 04/28 12:37
著者: エレク   <endlesskey@hotmail.co.jp>

半月と天一面に広がる星が静かに世界を見守る深夜。

月光に照らし出された木々が風に揺られ小さくざわめていた。

「いよいよやな。」

そんなある種、幻想的ですらある光景の中、一人の男が感慨深げに呟く。

「そうだな、成功するにしろ、失敗するにせよ、何にせよこれからだ。」

それに便乗するように俺も呟いた。

正直に言うと、このピリピリとした雰囲気と失敗するかもしれないという不安を少しでも消したかったのだ。

今なら、指揮官は孤独であるという言葉を本当の意味で信じられる気がする。

そんな考えが脈絡もないまま脳裏に浮ぶほどこの重圧はきつい。

「そういう時は嘘でも、成功するとでも言うべきやろ。」

そんな俺の状態を感じ取ったのか男−俺の補佐役である漣−は明るく俺をからかうようにそう言った。

あるいはこれが漣の地なのかもしれないが……。

「生憎と嘘はつかないようにしているんでな。」

知っているだろ?そう尋ね返す。

場を明るくしてくれた漣に感謝しながら。

「あはは、そらまた、おもろい冗談や。」

本当に可笑しそうに漣が言う。

「だろ?」

それにつられてか気が付けば笑いながらそう返答していた。

「せや、あのちびっこい精霊はどうしたんや。
いつもは優の周りをぷかぷかとただよっとるのに。」

一頻り笑った後、漣がそう尋ねてくる。

「ここに来るまで誰にも遭遇しないように周囲を警戒していたから疲れたんだと。
今は剣の中で眠っているよ。」

呆れたように答える。というか実際に呆れていた。

まぁ、あいつが理解不能なことは今に始まったことじゃないが。

「相変らず解らんやっちゃなぁ。
これからが肝心やのに。」

漣も呆れたように言う。

「まぁ、別にいいだろ。
あいつにとって見れば、狗根国も出面も、あいつがいた耶麻台国でさえどうでもいい存在なんだそうだから。
それにあいつって剣のくせして戦いで全く役に立たないからなぁ。
いてもいなくても大して変わらないし。」

そう、実際彼女は神器の精の癖して全然、全く、これっぽっちも国家とかそういうものを崇めていないのだ

俺の世界で海の底に沈んだのも頷けるという話してある

「それもそうなんやけどな。
あの精霊と彼女に認められた存在である優はこの組織の旗頭なんや。
できれば見守って欲しいと考えるのが一兵士としての正直な心境なんやで。」

漣がやや不満げにそう呟く。

「そういうものなのか?」

「そういうもんなんや。
優はいまいちそういうことの感性がわいらとは違うさかい。
まぁ、異世界から来たんやから仕方がないのかもしれへんけど。」

「漣。」

窘めるように言う。

「すまん、すまん、このことは他の者には秘密やったんやな。」

「頼むぜ、俺は神の使いなんて訳の解んないものにはなりたくないんだから。」

「ただな、前にも言ったと思うんやけど、別に神の使いだって宣言してもいいんやないか?
本当に優は異世界から俺たちの目の前でここに来たんやし、九洲ではそれで反乱を成功させたんや、そのほうが士気もあがるで。」

この世界では二月ほど前に異世界から来た人間が神の使いを名乗って九洲を独立させてしまったために、
異世界の人間=神の使いという奇妙な認識があるのである。

いきなり神の使いとか言われて崇められたときはマジで焦ったもんだ。

「冗談じゃない、そもそも無神論者の俺が神の使いを名乗るなどこの世界の人間にとっては侮辱にしかならなんだろ。」

「まぁ、頭、いや、りーだーやったか、その優がそう言うんなら無理にとまでは言わんが」

「気になる言い方だな、まあいい、それよりそろそろ時間になるんじゃないか?」

ふと、そろそろ予定時刻であることに気付きそう尋ねる

「お、ほんとや
さて、ほならはじめましょうか」

俺の言葉で上を見上げて月の昇り具合から予定時間だと気がついたのだろう、そう言って来た。

「ああ、はじめよう、狗根国の終わりの始まりを」

眼下に広がる光景を見ながら言う。

そこには真っ暗闇の中に明りが点々と灯る倭国最大の城郭都市、狗根国国都の山都が広がっていた。

葎たちの死亡で一度はバラバラになりかけた組織を糾合し、出面・吉尾解放戦線を結成してから半月、俺たちにとって最初の作戦目標である。

「砲撃準備を始めろ」

山都を、正確に言えばその中心にある王族たちが住む宮殿を見ながら自分でも意外なほど冷静に命令を出す。

もはや先程まで苦しいくらい感じられていた緊張と不安からくる重圧は感じられなくなっていた。

仲間たちがそれぞれ一台づつ持ってきた縦に長い円筒状の物体の穴の開いていないほうを
地面に埋め込むかたちで固定し、その中に加工した炸裂岩を詰め込みはじめる。

皆の士気は一様に高い。

それも当然だろう。

今までせいぜいが敵の輜重部隊を襲うなどといった地道なゲリラ戦しかできなかった俺たちが敵の京を攻撃しようと言うのだから。

そのことを頼もしく思いつつ、皆の作業を確認していく。

炸裂岩を詰め込み終わった者は次に焼夷弾(といっても油と炸裂岩を混ぜたものを木製の容器で包み、
発砲時の不燃対策として薄い青銅で覆っただけのもの)を静かに入れていく。

そう、円筒状の物体は大砲だったのである。

もちろんこの三世紀に大砲なんて概念はない。

現代の大砲を基に俺が考え出し、出面・吉尾放戦線の仲間たちの知恵を集めて作り出したものだ。
この兵器は俺が最初に提案した鉄でできた鉄砲に対する意味も込めて木砲と仲間たちの間では呼ばれている。

戦国時代より使われている大砲(大筒)との違いは唯一つ、続けて使えるか、それとも一発しか撃てないかということだけだ。

本来なら何度でも攻撃できる鉄製の大砲の方が良かったのだが、鉄が非常に高価な上にこの時代の錬鉄技術では製作がほぼ不可能だったのだ。
(青銅に関しても強度を持たせたまま大砲の形にすることはできないと職人に言われてしまった。)
そこで一度使うと燃え出してしまうという非常に危険な欠点を持っているものの砲弾を打ち出すことなら可能な木製の大砲を作ることになったのである。
(ちなみ全部が木製だと砲撃時の衝撃に耐えられない可能性があるので炸裂岩を詰め込む部分だけは青銅と木のサンドイッチ構造になっている。)

また発射するときの衝撃で砲弾が爆発しては意味がない。
そこで炸裂岩をちょっとした工夫をくわえることにより一度に爆発しないで連続的に爆発するようにしたうえで、
砲身を長くし、長時間加速度を与え続けるという改良により極力砲弾に対する衝撃を少なくしているのだ。
その状態で投石器を遥かに越える射程距離を維持することに成功しているのだから未来知識の重要性がよくわかるというものである。
(まぁ、そのため砲身が五メートルを超えるほど長くなってしまい持ち運びが大変不自由になってしまったのだがこれに関してはもはや諦めている)

隠れ里で徹底的に練習(射程距離や威力を知るための実験ともいう)を重ねただけあって俺が命令を開始してから数分でそれらの作業を皆が終わらせた。

「後は撃つだけやな」

大体の者が準備を終えたのを見て漣が言う。

「まあ、そう焦るな、いろいろ援助してもらった九洲勢や泗国のためにも、
そして何より全国で燻り続けている反狗根国組織に檄を飛ばすためにも今回の作戦は失敗できないんだから」

少しぐらい時間に遅れた所で問題はないだろう、そうさっきの仕返しではないがからかうように漣に対して言ってやった。

「それもそうやな、ほな、じっくり待つとしますか」

くすくすと笑いながら漣が言う、いや言うだけに止まらずその場に座りだしてしまった。

笑っているところを見ると単純に俺をからかっているのだろう。

「そうそう、じっくり待とうぜ
何にせよこれで結果を出せば、九洲勢などからの援助は増えるだろうし、他の反狗根国組織も活動を活発化させるだろう。
それに王族の中に犠牲者が出れば、敵の内部分裂を起こさせやすくなる。
そうすれば必然的に広大な占領地を持つ狗根国は内部から弱体化せざるおえなくなるはずさ。
何しろ九洲が奪還されしばらくも経たないうちに王宮が破壊されるのだからな、国の威信など丸つぶれだ。
成功した時に各組織、各国に走らせる伝令の準備はできているのだろう?」

「伝令に関しては準備万端や、大規模な組織や国にはそれとなくやが今回のことを伝えておりますさかい安心してくだせい。」

「そうだった、聞くまでもないことだったな。」

それに最大の支援者である天目に関しては、俺が直接会って今回の作戦に必要な炸裂岩を譲ってもらっているのだ。

あの天目のことだから、今回の騒ぎを聞きつければ伝令など走らせずとも俺たちが何をしたのかを勝手に確信するだろう。

「砲撃準備終わりました。」

漣と会話していると仲間の一人からそう報告が入った。

それを聞いた俺と漣は会話を打ち切り、砲撃の邪魔にならないような位置に移動する。

「目標は敵王宮、照準を合わせろ」

俺の命令と共に五十人の砲撃手が砲身の向きを微調整する。

王宮はその権威を象徴するかのようにたとえ真夜中といえども明りを灯し続けているのだ。

目標を間違う心配はない。

「点火用意」

ただし、点火と言っても火をつけるわけではない。
唯一青銅が顔を出している炸裂岩を詰め込んだ場所の上部をハンマーで思いっきり叩くだけである。
その衝撃で炸裂岩を上層部から中心部、そして全体へと連鎖的に爆発させるのだ。

隣では漣が緊張した面持ちで仲間たちと山都を交互に見比べていた。

おそらく傍から見れば俺も同じようなものなのだろう。

「放てーーーーー!」

俺の口から吐き出されたその号令と共に五十もの炸裂音が静かな山の中を暴風の如く駆け抜け、
そして砲弾という名の破滅の雨が狗根国国都山都の王宮に降り注いだ。









狗根国九洲遠征軍の情報を探ろうと狗根国の国都である山都までやってきた耶麻台共和国の密偵である
志野や真姉胡の一座はその日、かすかに聞こえた爆発音によって目を覚ますことを余儀なくされた。

あまり治安の良くない土地へ興行しに行くこともあるためこういった音などには皆敏感なのだ。

何事かと、急いで一座が使用しているテントから出てみるがこれといって変わったことはない。

「一体なんだったんだ?」

秋特有の涼しげな夜の風に体を伸ばしつつ、織部が呟く。

だが、それに対して志野が何か言うよりも前に珠洲が彼女の腕を引っ張った。

「志野、あそこ見て」

珠洲に言われるままに志野やその周りにいた織部ら一座の人間が振り向くと薄っすらとだが空が紅く染まっていた。

「あれって、まさか火事?」

志野のその言葉を肯定するかのごとく、初めは薄っすらとだった紅色がだんだんと濃くなっていき、
やがてかなり距離の離れたここからでもわかるほどの炎を吹き上げ始めた。

ふと、ここ山都である噂が流れていたのを思い出す

曰く「九洲遠征軍として僅かな兵力しか与えられなかったことに不満を持った彩花紫王女が何か途轍もないこと、それこそ大王に対する反逆のようなことをするらしい」と

聞いた時はいくらなんでもありえないと思いつつ、九洲遠征軍に関わることだったので記憶していたのだが……

いや、まだ彼女がやったと決まったわけではない

誰か、それこそ天目などが彼女を貶めるためにその噂を流しただけとも考えられるのだ

早とちりしないようにと自らの考えを打ち消す

また、志野たちが知りようもないことだが、高々五十発の焼夷弾でここまでの大火災を優たち出面・吉尾解放戦線が引き起こせたのは
王宮のほとんどの建物が木造だったことに加え、彼らの仲間の方術士が大風をおこしたためであった。

彼らは狗根国に気付かれないようにしながら予め大風を起こすために方術陣を王宮付近の一般住居に作っておき、
王宮から爆発音が聞こえたと同時にその陣を起動させたのだ。

風を起こすという初歩的な方術をただ大規模にしただけのそれはしかし、発案者である優の想像以上の効果をもたらした。

焼夷弾によって燃えるだけならそれほど大きくはならなかったであろう炎はその風を受けて瞬く間に燃え広がっていったのだ。

また、狗根国が火災対策用に開けておいた空き地および塀は防火という意味では全く役に立たなかった。

それも火災が同時多発的に三十三箇所(残り十七発は不発や空き地などに着弾)で起こったのだから当然だ。

焼夷弾による火災は空き地や塀で区切られたそれぞれの区画で盛大に燃え広がる。
そしてある程度炎が大きくなると大規模な上昇気流によって火炎放射にも似た風と炎を内包した竜巻が引き起こされるのだ。
それらに対して空き地や塀程度のものが役に立つはずが無かった。

空き地や塀が役に立ったとすればそれは王族が逃げ出す時間を稼ぎ出したことだろう。

狗根国にとっては運良く(逆に言えば敵対勢力にとっては運悪く)大王などが住んでいる所には焼夷弾が直撃しなかった。
そのため炎が燃え広がる僅かな時間に左道士たちの援護もあって彼らは逃れることができたのだ。

ただし成果が無かったわけではない

これにより九洲遠征軍とられたため少なくなっていた左道士部隊は更に少なくなり、国政などに必要な最重要書物は全焼、
さらに第六王子を筆頭に多数の高級官僚がその身を炎で焼かれることとなったのだから

初めは呆然とその光景を見ていただけの一座の者たちだったが、
やがてこちらに来る可能性もある炎から逃れるためにテントの撤去を始める。

そんな中、自分の考えを振り払った志野は自分の思いつきを真姉胡に話していた。

「え〜〜〜〜、こんな中、軍の司令部に潜り込むんですか」

織部をはじめ一座の人間が手を止めて突然叫びだした真姉胡の方を見るが、志野と話しているところを見てそれぞれの作業を再開した。

「こんな時だからこそ忍び込めると思うの
兵士たちは皆火事の現場に向かっていっていると思うし、彼らの軍事計画を探る絶好の機会だと思わない?」

悪巧みを思いついたような表情で志野が話を続ける

「それはそうですけど、でも危なくありません?
何時火の手が来るのかわからないんですよ」

真姉胡ができれば勘弁して欲しいなぁ、と呟きつつそう言う

「少なくとも、兵士がいる時に忍び込むよりは安全でしょう」

「……う〜う、わかりました
大人数で行っても意味がないので私たちだけで行くだけ行ってみましょう
他の皆さんは片付けがありますし」

そう言われると真姉胡としても否定できない

しばらく考え込むような仕種を見せた後、結局真姉胡も志野の考えに賛同した。

「志野、私も行く」

何時の間に来ていたのか、志野の隣で珠洲がそう言った。

「え、でも危ないわ」

言外に心配だから来て欲しくないと感じさせる言い方である

「志野、さっき安全って言った」

しかし、そんなことで自らの意見を曲げる珠洲ではなかった

「それは、普通の時に行くのと比べてであって……」

そんな会話をしばらく続けた結果、結局、珠洲の思惑通り真姉胡、志野、珠洲の三人で軍令部に潜り込むこととなってしまう。

彼女らはそこで狗根国の超兵器、天空人の遺産である琵琶島の情報を手に入れることとなるのだがそれはまた別の話となる。









その頃、王宮を砲撃した俺たち出面・吉尾放戦線は王宮及びその周辺が激しく燃え上がっていることを確認するとすぐさま撤退準備に入っていた。

勝利の宴は本拠地に帰ってからというわけである

狗根国に北山から王宮を攻撃したなどと考えるほど想像力が優れたものがいるとは思えないが、
砲撃音をこのあたりに住む山人に聞かれた可能性もあるし、何よりもたもたしていては
退却途中に王宮に火をつけた(と狗根国が思っている)犯人を探し出すための部隊と遭遇してしまう可能性があるのだ。

急いで、本拠地の出面に戻るに越したことはない。

水をぶっ掛けて燃え始めた木砲を消し止めると証拠を残さないためそれを運びながら素早く山を下り始める。

ちなみに下で待機している伝令との連絡役をかねている漣は王宮が盛大に燃えたのを確認すると
他の組織や国に伝令を走らせるためにその健脚を生かして先に山を下りていった。

現代人らしくそんな健脚などとてもではないが持っていない俺は木砲を運んでいく一団と共に降りていく。

皆の顔には何かをやり遂げた者特有の自信と誇りに満ちた表情が浮んでいた。

まぁ、憎き敵の京を火の海にしたのだから、これで他の表情をしていたら狗根国の回し者かと疑うところだが。

「どうやら成功したようね」

山を下っていると何時の間に目覚めたのか矩叉が話しかけてきた

今起きるくらいなら、ずっと起きていればいいのに相変らず謎な精霊である

「まぁな、しかし俺についてきて本当によかったのか
お前の原意は蛇の剣、本来なら耶麻台国の神器だ
耶麻台共和国に返還してもよかったんだぞ」

ちらりと先程、漣に言われたことが思い出されたがかまうものかと尋ねる

「いいの、いいの、確かに私の名付け親は耶麻台国だけど
別に彼らによって作られた訳じゃないし
大した恩もないしね
ま、あんたをこの世界に連れてきてしまったお詫びとでも考えてよ」

それに対する返答は以前に聞いたものとほとんど同じものだった

その様子に以前話したことを思い出す

「そうだな、俺をこの世界に連れてきた責任ははたしてもらわないと
全てこれから始まるんだ、よろしく頼むぜ矩叉」


そう、全てはこれから始まる。

これは確信だ。


狗根国はその威信を回復させるために名実共に倭国最大のその軍事力を行使するだろう。

反乱勢力は自信を取り戻し、レジスタンス活動をよりいっそう活発化させるだろう。

九洲勢は戦力を整え、狗根国の反撃から必死にその身を守ろうとするだろう。

泗国、それに生き残った東の国々は狗根国に対する反撃を開始するだろう。

本当の意味での倭国動乱はこれから始まる。


俺の命令で数百、あるいは数千の人間が火の海の中で死に、これから数万の人間が死ぬことになるのだ。

もはや俺は関係ないなどとは絶対に言えない。


後は、どうやって≪俺を認め≫≪俺を信じ≫≪俺について来てくれた≫仲間たちを勝利へと導いていくか、それだけだ。


そう思いながら俺はある種の懐かしさと共に元の世界からこちらに来たときのことを思い出していた。






火魅子伝 出面炎戦記 第一話 「ここどこ?」 へ
http://spk.s22.xrea.com/x/himi_ss/index.cgi?mode=view&no=685







はじめまして、エレクです

いきなり敵の首都に対する直接攻撃なんてことをやらかした火魅子伝および火魅子炎戦記の二次創作、出面炎戦記のプロローグはどうだったでしょうか。

この後はこの世界に来た後の話を書いた後、狗根国と独立をかけて対決していく予定です。

火魅子伝の二次創作って、久峪の性格もしくは能力改変物やオリキャラが久峪に協力、もしくは久峪の立場になるというものは沢山あるのですが、
なぜか長編のサイドストーリー的な話(商業誌で言えばガ○ダムS○EDのアス○レイシリーズみたいなもの)ってたまにしか見かけないんですよね。

そこでそれじゃあ、長編のサイドストーリーを俺が書いてみようと思って書き始めてみたんですが、
プロットを書いている段階で何を間違ったか、ご覧の通りの初っ端からオリキャラ介入型内容改変物に……。

初めは炎戦記に沿った状態で天目と繋がった出面の反狗根国組織を書こうとしたのですがねぇ。

私の中のレジスタンスのイメージが

1、敵の重要幹部の暗殺

2、敵の重要施設の破壊

3、敵の補給線の破壊

というものだったために、1と2を同時に実行できるものとして敵の首都に対する直接攻撃を思いついてしまったのが最後、プロットが原作から外れまくりました。

それと、主人公は小説や漫画が大好きな普通の高校生三年生(受験生)です。

とりあえず特殊能力とかそういったものは一切ありませんので、未来で培った知識とこの世界に来てしまった時に持っていた受験参考書(笑)だけを
武器にがんばっていきます。

ちなみに、今回登場した木砲、私はこの時代の技術でも木製の大砲なら製作可能だと思ったので登場させたのですがどうでしょう。

爆薬は炸裂岩がありますし、青銅で補強していれば砲身が木でも一発撃つだけなら問題はないはずです。
(炸裂岩が黒色火薬レベルの爆発力と仮定しての話です。
基本的に黒色火薬は一瞬で爆発させれば火縄銃、連鎖的に燃焼させれば花火ですから
これがトリニトログリセリンレベルの爆発力だと間違いなく木っ端微塵になるでしょう。)

なぜそんなに大量の炸裂岩を手に入れられたのかは後2,3話したら書きますのでそれまでお待ちください。


あと、この話を読めばわかると思いますが、原作とはあまり関係ないサイドストーリーなので、あくまでオリキャラがメインで原作キャラはサブ扱いとなります。

そういうものが嫌いな方(久峪や火魅子候補が活躍しない火魅子伝なんて火魅子伝じゃないなどと言う方)は続きは読まないほうがいいでしょう。

とりあえずプロットは原作の藤那離脱までは書いてあるので、続きを読みたいと思った方は私がこの話を書くことを飽きないように感想・批評をお願いします。
感想掲示板へ→http://spk.s22.xrea.com/bbs/cbbs.cgi?no=1

修正
彩花紫王女の噂に関することを追加(4/26)



火魅子伝 出面炎戦記 第一話 「ここどこ?」 へ 
http://spk.s22.xrea.com/x/himi_ss/index.cgi?mode=view&no=685