「はあ・・・いいなあ」と長々と溜息をつく羽江様。 おや、羽江様どうなさったのですかな? 「溜息ひとつは幸せひとつ」と申しまして、溜息をつく度に幸せが逃げてゆきますぞ。 「うん、でもキスしてくれるあいていないもん」 は? それはどういった意味ですかな? 「えへへ、あのねキスしながらのためいきならだいじょぶなんだよ。 しあわせをこうかんできるからだって」 はあ・・・なるほど、そこまでは存じませんでした、勉強になります。 (知ったかぶりしなきゃよかったですな、でもキスしながら溜息なんて倦怠期の夫婦みたいで・・・) ところで先程は何故ゆえに溜息なんぞを? 「うん? まーねー・・・」 どうもはっきり致しませんですな、羽江様には珍しい事ですが・・・。 はて、その視線の先はと見ますれば・・・ふむ、微笑ましくも楽しげに談笑する九峪様と星華様ですか。 うーむ・・・なるほど、今回の九峪様の恋人役?は星華様の番でありましたか。 でもいけませんですね、ええいけませんとも人を羨んで溜息をつくだけだなんて。 女は行動力です、人を羨む前にまず行動「当たって砕けろ」で御座いますですよ。 欲しいものがあるなら奪い取ってでも手に入れるのです。 「えー?・・・・・・でもー、あたしどーしたらいいか、わかんないんだもん」 なにを仰ってるんですか、情けのう御座いますよ羽江様。 分からないのなら調べればよろしいのですよ。 あらゆる方面から情報を収集し、それを基に作戦を立案、それに基づいて必要な物資を調達し体制を整える。 準備万端整ったなら後は実力行使あるのみですぞ、愛とは奪い取るものに他なりません。 さあ「ごおあへっど」で御座いますですよ。 「だーってー、あたしってさーせいかさまとかとくらべたらまだこどもだしー・・・」 まーだそーんなこと仰ってくれちゃってんですか羽江様。 貴女様の光り輝く今という時に誇りをお持ちなさい、その若さという武器はある意味万能なのですよ。 手に入れたいものがあるのでしたら、その自らの武器を駆使して自分をお磨きなさい。 若さとは可能性で御座いますですよ、あんな年増どものことなんて気にしてちゃいけません。 そのためにもまずは情報収集「敵を知り己を知れば百戦危うからず」で御座いますですよ。 さあ、さあ、さあ、さあ、さあ、今こそ立ち上がるときで御座いますです、はい。 「うーん・・・うんっそだね! あたしおねーちゃんたちにきいてくるー」 そーです、それでこそ羽江様で御座いますですよ。 いやしかしこれは面白うなって参りましたで御座いますですな。 やはり言い出しっぺの責任と致しましてはここは一つ生暖かい目で見守って差し上げねばなりますまいて。 さて、それではさっそくこっそりと後をつけて・・・。 「ちょっとお待ちなさいな」 ぎくっ、そのお声は・・・・・・。 「だーれが年増ですって?」 あっ、いやそのあれはつまり言葉の綾というものでございましてですね、あのその別にですね深い意味とかはあったりなかったり・・・・・・。 「いーから、ちょっといらっしゃい。 その辺のお話をじっくりと聞かせてもらいましょうか」 えーっと、わたくしあの急用がですねその御座いましてですね、つまりそのあの失礼させて頂きますです、はいーっ。 (三十六計逃げるに如かずと申します、ダーッシュで逃げますですよー!) どたどたどたどたどたどた・・・・・・ 「あーっこらっ! お待ちなさーい!!」 ・・・・・・どたどたどたどたどたどた、ぴたっ。 (きょろきょろ)ここまで来れば、大丈夫で御座いましょうか? ふぅっ、いやー危ないところで御座いました。 さて、羽江様のご様子は如何でしょうかな? たしかこの辺りにいらしたはずですが。 おおっ見つけましたぞ、おやおやどうやら姉妹そろってお茶会の真っ最中のようで御座いますね。 「あのねー、おねえちゃんたちにおしえてほしいことがあるんだけど・・・」 おや、丁度これから肝心の話題を切り出す処で御座いましたか。 亜衣様は戦略・戦術・謀略・政などの王佐の才(参謀能力)、衣緒様は絶大な体力と(意外にも)家事全般に秀でておいでです。 (そして忘れちゃいけない羽江様には発明の天才が御座いましたな) それぞれの専門分野では極めて優秀な方々ですが、恋愛関係の経験は乏しそうですが・・・。 さて御姉様方は羽江様の疑問に見事お答え頂けますかな、お手並み拝見と参りましょうか。 「あら、こんな素直な羽江が見られるなんてどの位ぶりかしら。 いいわよ、このお姉様がなんでも教えてあげるわ、いったんさい」 「えーっとね・・・あのねっ、そのねっ、えっとねっ(もじもじ)」 「珍しいわね、羽江が口ごもるなんて」 「ハッキリなさいな、いったい何が聞きたいのかしら?」 左様で御座いますですよ羽江様、こんな処で立ち止まっていてはいけません。 ぶわーっとおいきなさい、ぶわーっと。 「・・・おもいきっていっちゃうけどね、おっぱいってどーしたらおっきくなるの?」 「「「 ブーーーッ 」」」 ・・・・・・えーっと、さっき見てらしたのは『ソコ』だったので御座いますか? 私はまたてっきり・・・・・・。 「んもーっ、きったないなー。 ねーねー、それでどーすればいいのー? ねーねーねーってばーねー」 「あっあたしに聞かないでよ、それが分かれば苦労はしやしないわよ。 あっ亜衣姉様、なんでも教てあげるって言ってたわよね?」 「そりゃ確かにそーは言ったけど私だって・・・・・・。 (ハッ!)第一肉体関係は衣緒の担当でしょ、私は頭脳労働専門なのよ、あなたが答えたげなさいよ」 「ずるいわ亜衣姉様、こんなときばっかり。 姉様こそ頭脳労働専門って言うのなら、亀の甲より年の功ってとこを見せてごらんなさいよ」 「(年の功って何よ!)そーよね、うっかりしてたわ。 いくら筋肉つけてもそれで胸が大きくなる訳じゃなかったわよね。ご免なさいね」 「キーーーッ、なーんですってー! だいたい亜衣姉様はいつだって・・・」 「(あーあっ、まーたはじまっちゃったよ。 やっぱおねえちゃんたちにきいたのまちがいだったかなー。 ・・・だれかほかのひとにきいてみよーっと)」 左様ですね、幾ら御姉妹とはいえ今回の御相談の御相手としては人選にちょーーっと難が御座いましたですかね。 さて私も羽江様の後について参りましょうか。 おっと、今度は星華様の元へ参られるのですか? 先程の方々よりは期待出来そうですが・・・ここはひとつ影ながら見守らせて頂きましょうか。 (ほとぼりが冷める前に見つかると色々面倒で御座いますし・・・) 「ねー、せいかさまーおしえてほしいことがあるのー」 「あら、何かしら?」 「あのね、どうしたらせいかさまみたいにおっぱいおっきくなるのかな?」 「ええっ? 突然なんてこと言い出すのよ」 「だあーってー、あたしせいかさまみたいになりたいんだもーん」 羽江様! 恥ずかしがるどころか必要な情報を得るためなら相手を煽てる事も辞さぬとは・・・。 僅かの間に成長なされましたな、私は嬉しゅう御座いますぞ。 「あらあら、羽江ったらしょーがないわね。 とはいえ私も特別になにかしてる訳じゃーないし・・・」 「えーっ、でーもーこのまえこおらんさまのことみて、「もっとそだてなきゃ」っていってたじゃない。 それってどーやってそだてるつもりだったのー?」 「えっ? 聞いてたの?(以外と油断も隙もないわねこの子は)」 「うん(キッパリ)それでそれで? どーしたらいいの?」 「そっそうねえ(なっ何て答えればいいのよー?) 毎日牛乳を飲むとか、あとヨガとかバストアップ体操とかやっぱり日々の努力が大切かしらね」 「そんなのあねえちゃんたちもまいにちやってるよー、あんまりこうかないってぼやいてるけどさ。 そんなんじゃなくってさーもっとわかりやすいひけつとかないのー?」 「そんなこと言われても・・・。 だっ第一ね、羽江はまだ子供なんだからそんなこと気にしなくてもいいのよ。 だれだって大人になれば自然に・・・」 「むーっ、もおいいよ! すぐこどもあつかいするんだからー! なによー! せいかさまのけちんぼー! たれちちー!」 タタタタタタタタッ・・・・・・と走って行ってしまわれましたね、羽江様。 「まっ・・・なっなっなっなーんですってー! お待ちなさい羽江!!」 ・・・あっあははははははは(タラーッ) おおっと羽江様も行ってしまわれた事ですし、私も見つからない内に退散致しましょうか。 今見つかったらどんなとばっちりを被りますことやら、桑原桑原。 「ねーねーことうちゃんことうちゃん、おしえてほしいことがあるんだけど・・・」 「んー? なーにっかなー?」 この度はこれまた何と申しましょうか判断の難しい方を相談相手にお選びになりましたな。 「あのねうえね、おっぱいおっきくしたいの、どーしたらいいとおもう?」 「へっ?(どっちかって言うとあたしも教えて欲しいくらいなんだけどなー(苦笑)) まっいいや、でもそれって星華さま達には聞いてみたの?」 「・・・・・・うん。でもね、あたりまえのことしかおしえてくんないの。 そんでねさいごにはきまって、あたしのことこどもあつかいするんだよー、ひっどいよねー」 「うーん、そーねー(にやり) 女の子の胸は好きな男の子に揉んでもらうと大きくなるっていうわねー」 なっ、なーんてことを言い出すんですか、あーたは! そっその様なはしたない真似はこの私が許しませんよ、えーええっ、許しませんとも。 「えー? でもー・・・(もじもじ)」 羽江様もその様な戯れ言を真に受けてるんじゃありません。 「そーねー(にやにや)九峪様にでも頼んでみたらー? あんがい喜んで手伝ってくれるかもよー」 いっいっ言うに事欠いてそこまで仰いますか・・・ええいっ、そこにお直りなさいこの私が成敗して差し上げます。 「そっそれは、さすがにはずかしいよー(テレテレ)」 ふーーーっ、そおです、それでよろしいのですよ羽江様、乙女たるもの恥じらいを忘れてしまってはいけませんです、はい。 「そっかー(ニタニタ)そいじゃ代わりにあたしが九峪様に大きくしてもらっちゃおっかなー、あたしのム・ネ!」 「えーーー! そんなのだめーーー!!」 「・・・・・・ぷーーーっあーっはっはははははははーっ、冗談よ、ジョ・オ・ダ・ン。 んもー羽江ちゃんったら可愛いんだからー」 「あーーーっ、ひっどーーーい、からかったのーーー」 「くっくっくっくっくっいやーごめんごめん、羽江ちゃんがあんまり可愛いもんだからついねー」 ・・・お気持ちは分からないでは御座いませんですが、これ以上純真な羽江様におかしな事吹き込まないで下さいまし。 「んもーーしらない」拗ねてプイッとそっぽを向く羽江様。 「あははは、もー怒んないでよー、ねっねっごきげんなおしてよ、お・ね・が・い」 ・・・羽江様相手に愛想振りまいてどうしよーっておつもりですか、あーたは。 「こまったなー・・・あっそーだ! やっぱこーゆーことはその道の第一人者に聞いてみなくっちゃ、ねっ!」 「えっ? でもせいかさまには・・・」 「そーじゃなくってさー、いるでしょーがもう一人忘れちゃいけないお方がさー」 はっ? ・・・おおっ! そーいえば確かにまだあのお方がおりましたな。 「あーそっかー! あたしこうらんさまのとこいってきいてくるねー!」 「がーんばってーねー」と虎桃様は両手を振るってお見送り「そいでもって結果報告もヨロシクー」 さて、いよいよ真打ち登場で御座いますか、これは何としてもそのお話をお聞かせ願わねばなりますまいて。 あっ羽江様、暫しお待ちを私も参りますぞ、影ながら見守らせて下さいませー。 「こうらんさまー!」 「おーどしたね羽江ちゃん、そな息切らして」 おっと、早速お目当ての最終目標の捕捉に成功したようで御座いますな。 「あのね、あたしこうらんさまにききたいことがあるの」 「何でも聞くといいよ、香蘭に分かることなんでも答えるね。 『聞くはいときの恥、聞かぬはいっしょの恥』ね」 いやそれは一寸違いますですよ香蘭様、それでは訳が分かりませんですぞ。 「え? 何それ?」 ほら、分からないじゃないですか。 「聞いても聞かなくても恥掻くは一緒、同じ恥なら聞かねば損々のことね」 はあ、なんか中途半端に意味が通じている様な、いない様な・・・。 あーっ紅玉様、玻璃扇貸して下さいませ、突っ込みとう御座いますー。 「(・・・まーっいっか)あのね、どおしたらそんなにおっぱいおっきくなるの?」 「へ? オオオオッパイあるか?」 「うん、そー」とにっこり無邪気に微笑む羽江様。 いやしかし、何とも単刀直入に話を切りだしますな、毎度の事ながら。 「うーーーん、そね、やぱりクンフーを積むことね」 「えっなーに? そのくんふーって?」 「えーっと、つまり武術して身体鍛えるのことね」 ・・・空手バカ一代じゃなくって、武術家ってものは結局そこへ話を持っていきますかな。 「拳法家の生活、これ即ち功夫を積むために存在するね。 息するが如く、点心食するが如く、お手洗い行くが如く、生活の中で自然に功夫積んで香蘭この身体育んだよ」 「うんどうとかならおねえちゃんたちもやってるよー、だいえっとするんだーって。 でもね、だいえっとするとむねからやせるっていってたんだもん。 それじゃおっぱいおっきくなんないよー」 「たいじょぶよ、ぜんぜん心配いらないのことね。 痩せる時には胸から痩せる、これ半分うそよ、おきなまちがいね」 「え? そーなの?」 「はいな。香蘭ウソ言わないね、信じるとよいよ。 『論より証拠』を見てるのことね」と言ってドーンとではなくボインボヨーンと胸を叩く香蘭様。 おおーっなんと!(ブッ、あ?鼻血が・・・)さっ流石は香蘭様、胸を叩いても擬音からして違いますですな。 言葉の説得力を乗り越えて、物理的に納得させる力が御座いますですぞ、あの胸には。 「うーん、でもはんぶんってどーゆーこと?」 「痩せるは胸からない、身体のうちプルプル揺れるとこから痩せるね」 はあ? 「胸揺れる人胸から痩せる、お腹揺れるならお腹から、お尻揺れたらお尻から痩せてくね。 まっ普段はそなに気にせずともよいけどね」 「じゃあなんでこうらんさまのおっぱいってちっちゃくなんないの? いっつもけっこうゆれてるよね、こうらんさまのおっぱい。 (それがゆれるたんびにせいかさまってば、すんごいかおでにらんでたもんね)」 まったくで御座いますですよ。 その辺を明らかにしていただかないとですな、到底納得いきませんで御座いますですよ。 さあ早くお教え下さいまし、さあさあさあさあさあ。 「それ簡単ね、激しい鍛錬するとき胸揺れるこれ邪魔。 たから修行中いつも邪魔ならないよに締め付けてるよ」 なんと! 以外と隠れた部分で人知れず弛まぬ努力がなされていたのですね。 「カチカチに締め付けて固めてるから揺れない、たから胸痩せないのことね」 「ふーん、そーなんだー」 「でもね、・・・ちょと耳貸すよろし」ときょろきょろ辺りを見回す香蘭様。 「なになに」 こっここまできて内緒話はずるいですぞ。 「ゴショゴショ・・・・・・ (鍛錬しないときはあまり締め付けないがよい、でないと胸育たないよ。 それどこか胸の形悪くなたりするね。緩急の見極め大切よ) ・・・・・・っと言う事あるね」 ええい、ここからではお話がよく聞き取れませんぞ。 こうなりましたならばいっそのこと近くまで行って直「あーっいた!」接・・・って、へ? 「ちょっと、そこのあなた! やーっと見つけましたよ」 ドッキーン! そっそのお声は・・・・・・。 「さーて、さっきのお話の続きをジックリとうかがおうかしら?」 やっやっぱり、星華様ー(アワワワ)いやそのあの・・・。 「今度は逃がしませんからね、釈明することはお有りかしら?」 えーーっと(そうです、こうなりましたら)じっ実はですね星華様、耳寄りな情報が御座いますのですが・・・。 「うーーーん・・・・・・」と考え込み「はーっ」と大きな溜息漏らす九峪様。 はて? どうかなさいましたか九峪様。 「溜息ひとつは幸せひとつ」と申しましてですな・・・。 「なんだよ、お前も俺とキスでもしたいのか?(ギロッ)」 ぶっ、あっいえまさかその様な滅相もない。 ただ九峪様の元気が無いようでしたので、場の雰囲気を和らげる軽い冗談をば・・・。 (しかしこの様な乙女チックなおまじないを、いったいどなたから? いえっそれよりも「お前も」とはいったいどうゆう意味でしょうか?) 「・・・まっいいか。いやなんか最近さ、我が軍の女性陣の様子が変だと思わないか?」 は? えーっとそれはいったいどういった意味ですかな? 「うーん、そーだなー何ちゅーかガードが堅くなったとでも言えばいいのかな。 まあ、ぶっちゃけて言っちまうとだな、お肌の露出度が下がったような気がするんだよな」 はあ、まあそー言われてみれば確かにそんな気も・・・。 「そんな気もじゃねえーよ、間違いなくそーなんだよ! いいか? 星華のあのいつも一寸はだけた豊満な胸元がだよ、短甲を着込んでキッチリ隠されちゃってるんだぜ。 伊万里のあのどうやって服を留めてあるのか分からない張りのある胸元も、志乃のあの肌も露わな可憐な胸元だってそおさ。 上乃や愛宕の胸の谷間も今はもう拝めないんだぜ、いくら戦時中とは言え臨戦状態でもないのに絶対おかしいよ」 えっ? さっ左様で御座いますかね? 「それに他の娘達にしても、以前は鎧の上からでも分かったふくよかな丸みが今は感じ取れないんだよなー。 もしかしてサラシでも巻いて胸押さえつけてんじゃねーのか?」 えっえーっとあははははは、さー、いったいどーしたんで御座いましょうかねー? (はて? もしやあの時星華様に流した情報が漏れ広まったのでしょうか? 魅せるべき相手に普段見せておかねば意味がない気も致しますが・・・。 まっまあ宜しいでしょう、実害もないことですし。 眼福に預かれないのは誠に残念ですが、これも先行投資と思えば・・・) 「ちょっと、そこのあなた!」 おわっと、おや? 星華様じゃ御座いませんか。 その後は如何なものですかな、まあ一朝一夕には効果は出ないでしょうが・・・。 「何を寝ぼけたこと言ってるのよ、羽江に聞きましたよ。 普段押さえつけてると胸が育たないどころか形が悪くなるっていうじゃないの。 いったいどーしてくれるのよ」 え? そんな馬鹿な、私は確かに・・・・・・。 はっ! もしやあの時聞きそびれた最後の情報は、そのことだったので御座いましょうか? 「なーにをブツブツ言ってるの。 言い訳なら後でじっくり聞かせて頂きます。 それにあなたの話を信じた方々も釈明を聞きたいそうよ」 へ? いえ私は貴女様にしかお教えしておりませんが・・・。 「知らないわよ、そんなこと。 さあついてらっしゃい、今度逃げたりしたらただでは済みませんからね」 そっそんな殺生な、勘弁してくださいましよ。 しかも貴女様だけではないなんて、もしや耶麻台国の女性武将の殆どってことで御座いますか? 冗談では御座いませんぞ、それじゃまるで吊し上げじゃ御座いませんか。 御願いで御座います、何方かお助けくださいまし。 あっ九峪様、見てないで取りな( ズドムッ )うぶぉわっ・・・・・・。 「おっおい、星華・・・」 「なにか?(ギロッ)」 「いや、なんでもない。己の罪深さを思い知らせてやってくれたまえ」 「それでは九峪様、御機嫌よう(ニッコリ)」 「・・・あっああ(目が笑ってねーぞ、目が)」 ズルズルズルズル・・・・・・・・・・・・ 「あーあっ、腹に一発いいやつもらった上に、引きずられて行っちまったよ。 まあ、俺のささやかな楽しみを奪った当然の報いだよな。 成仏せーよ、ナマンダブナマンダブ、チーン」 |
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